監督補佐として活動した今季の帯同について質問

中西:今季は試合前の練習と試合に帯同されました。振り返っていかがですか?

村松:簡単じゃなかったです。

中西:難しかったのは監督とのコミュニケーション?選手への落とし込み?それとも、ほかの理由ですか?

村松:選手への落とし込みは苦労はしませんでした。監督とのコミュニケーションは難しくなかったです、ただし僕は監督ではなく監督補佐なので、補佐役にとどまろうとする自分がいる、それは監督への敬意と思っているつもりです。しかし、、、やはり経験が自分の方がある分、試合で思いつくアイデアとか、相手に応じた戦略というのは僕の方が多くて、その自分から出てくるアイデアを監督にどのように伝えたらいいのかという部分で悩みました。

中西:悩んだ結果、どういう方法を取ったんですか?

村松:過程があったんですが、最初の方は自分のことをどのように必要としているか、お互いわかっていなくて、おそらく監督側からしたらもっとやってほしい、でも自分はもっとやらなくていい、アイデアは浮かんでくるけど、伝えるタイミングは折を見て伝える、そういうスタンスでした最初は。その次のフェーズとしては、監督側からもっといろいろ知りたいし、やれることをやってほしいという話になって、いざ実現しようとしたんですけど、そうすると今度自分の主張が強くなりすぎて、監督を困らせているようなことも自分に感じて。自分で感じただけでなく、そこも監督とすべて話し合いながらやってきたんですけど。普段、自分が毎回は見ていないわけで、誰が試合に出た方がいいという裁量を持つわけにいかなかった、持ちたくなかったし、お互いどのように振る舞えばいいかわからず、何とか試合を指揮して、何とか結果を手繰り寄せることができた。お互いにもがきながらやってました。
最後のフェーズは、色々経験してきた中でチームの中でどのような態度でいればいいのか、何で貢献できるかリーグ後半から見えてくるものがあって、自分としてはしっくりくるようになった。

中西:選手目線で言えば、村松さんが言わないことで監督に成長の機会を与えていたように見えましたが?

村松:成長とは思っていないです。シンプルに自分の立場でできること、アドバイザーではないけど、自分の方がキャリアがある分、より良い監督になってもらうためのサポートをしてきました。監督がいて、アドバイザーとして講義をしてきました。そういう触れ合いはあったものの、ゲームにおいてはアドバイザーという立場ではいなくて、監督の補佐というスタンスでいました。なので、成長を促したわけでなく彼の決断を待っていました。

中西:選手とのコミュニケーションは難しかったことはないですか?

村松:最後の方は選手と監督の間にいることが大切だと思い、より選手とフランクに話せる場所に行くべきだった、そういう位置に行きたくなりました。なので、自分が話をするときに選手の意見も求めつつ、みんなで話し合いができる雰囲気になったほうが自分の居場所にもなる、MIKÁNの中でも認めてもらえる場所になるのかなと思って取り組もうとしました。その結果、ゆるみが出たという意見も聞いたし、実際どうだったのかは僕らの信念でしかなかったですのが。
ゆるんだとしても正解か不正解かというわけではなく、普段からの活動がどうかが大事だし、試合でゆるみが生まれてしまったのであれば、僕たちが作っているチーム哲学とは反しているので、その場面については中西さんからもそう聞いて、自分たちが目指しているものではないなと思いました。

中西:ゆるみが出たとは、何のことですか?

村松:具体的な話をすると、最終節のハーフタイムのとき4-3で勝っていた時に「正直、この試合は消化試合」という話をしました。勝っても負けても優勝は決まっている、という言葉がチームを緩めたという言葉を聞いたときに、そんなので緩まないと思っていた。単純にその事実を伝えたかった。
伝えたことで結果チームが負けたことであれば、自分のせいではない。結果、そこでゆるみが出たというのであれば、それは日々の取り組み方の問題です。何に挑戦するのかも話であがっていたし、負けていい試合なんてない、けどその前提が崩れていたのだとしたら、このチームにその前提を植え付けないといけない。

中西:あとシーズン通じて個人的に感じたのは、村松さんの言葉がいいタイミングで、いい強さで、いい言葉で伝えてくれて、それがポジティブに働きました。狙いはあったのですか?

村松:狙いはないです。指導者の根源でもあるのですが、自分が選手をやっていた時にプレーを認められなかった経験があり、選手の気持ちをわかるような指導者になりたいと思ったというきっかけがあります。もともと気にする性格だったので、ひとつの言葉をすごく考えるようになった、それは自分は言葉によってダメージを受ける経験がありました、そういったルーツがあったのでずっと考えてきたことであるので、単純に選手たちに勇気を持ってプレーしてほしいし、選手たちのいいところを出してプレーしてほしいし、監督としてチームの輪に入りたいし、そういった想いからなんですかね?笑 相性もあると思いすけど、ともに仕事をしている仲でもあるし。

中西:監督と選手は仕事とかも含め、深い関係になっている方がいいのですか?

村松:相性の問題じゃないですか。仕事どうこうといわけでないですが。相性で済ませてはいけないけど、監督がお気に入りだからというのは出てしまっているのかわからないですけど。

中西:来季はどれだけMIKÁNに関われそうですか?

村松:直接的なかかわりはほぼ無いじゃないかなと思っています。ただ、今季以上に監督とズームになってしまいますけどチーム作りに関して話したり、フットサルの知識を互いに共有しあったり、そういう時間は増やしていくつもりです。とても個人的には素晴らしいシーズンをMIKÁNで過ごせたので、自分が言うことじゃないですが監督もとてもいい時間だったと僕から言えます。結果、東海リーグに上がることができなかったですけど、ここでもう一度チームを見つめ直してより良いチームになっていくことは見えてます。

中西:頑張ります!!


村松裕樹
MIKÁNフットサル 代表
オンラインサロン「BARフットサル」
https://bar-futsal.com/

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